トランスイート四季島で鉄道クルーズ旅行

「TRAIN SUITE 四季島」とは?

「TRAIN SUITE 四季島」(トランスイート しきしま)とは、JR東日本が平成29(2017)年5月1日に運転開始を予定しているクルーズトレイン(周遊型寝台列車)です。


TRAIN SUITEは、フランス語をベースとした造語です。


四季島の由来は、日本の古い国号のひとつ「敷島」から。


「敷島」は崇神天皇の宮が置かれた地、磯城(しき)に由来する日本の古い国号のひとつです。


日本の美しい四季と伝統を感じながらの旅をイメージさせ、時間と空間の移り変わりを楽しむ列車であるという想いを込めて名付けました。


1室2人定員で10両編成の定員は34人です。

「TRAIN SUITE 四季島」の概要

平成25(2013)年6月4日、JR東日本が観光立国を推し進める一つとしてクルーズトレインを新造するプランを公表。

運転開始は平成28(2016)年春以降を目標するとともに初期イメージ図を公開しました。


プランを公表から1年後の平成26(2014)年6月3日、奥山清行氏が制作した車体の第2次デザインが公開され、運転開始予定を平成29(2017)年春頃としました。


なお、車両デザイン発表後も内装と外装の修正が何回か行われています。


同年10月7日には、列車名を「TRAIN SUITE 四季島」とすることが発表されました。


編成は、10両編成。


うち、6両が客室で、その他にラウンジ、ダイニングがあり、両先頭車が展望車となります。


制御方式は、日本国内初のEDC方式(電化区間、非電化区間の両方を走行できる)という新たな方式です。


平成27(2015)年6月9日のJR東日本の冨田哲郎社長の定例会見では、「北海道など他社の管内もクルージングすることを考えたい」と発言。


北海道新幹線開業による架線電圧変更の影響から、北海道では運転出来なくなる寝台特急「カシオペア」と交代でJR北海道とJR東日本間で運転するかどうかを検討していました。


そして、平成27(2015)年12月2日に3泊4日コースに北海道内は登別駅まで乗入れた後に新潟地区を周回するコースと、2泊3日コースに北東北を周回するコースの運行予定ルートが決定されました。


平成28(2016)年5月10日、JR東日本は当列車の運転開始日を平成29(2017)年5月1日と発表しました。


同時に、5月・6月分の3泊4日、1泊2日コースが発表されました。


平成28(2016)年6月16日、総合車両製作所横浜事業所にてDXスイート車の実物大モックアップを公開、同年8月24日には川崎重工兵庫工場にて内装を除き完成した7両のうち10号車の先頭展望車と9号車のスイートの外観が報道関係者に公開されました。


同年9月6日、1〜4号車および8〜10号車の7両が川崎重工兵庫工場を出場、尾久車両センターへ甲種鉄道車両輸送されました。


同年9月27日には総合車両製作所横浜事業所で製造されていた残りの3両(5〜7号車)が出場しました。

平成29(2017)年5月〜6月の2ヶ月分での申し込み状況は、平均倍率は6.6倍で最高倍率は76倍(同年5月1日の3泊4日コース)です。


客室は、すべてスイートルーム以上です。


客室は和風。

全客室にシャワーとトイレが備えられ、バリアフリーの客室も用意されています。


料理は、フランス料理や寿司など旅先の土地の風土を感じられる料理が用意されます。


上野駅には平成29(2017)年春オープン予定で「TRAIN SUITE 四季島」専用ラウンジを設けます。

「TRAIN SUITE 四季島」の運行ルート

運行ルートは季節にあわせ、それぞれのテーマを持たせています。

3泊4日コース/春〜秋(4〜11月頃)

豊かな自然が四季折々に見せる風景や、自然と共にある暮らしと文化にふれる旅

1泊2日コース/春〜秋(4月〜11月頃)

里山、棚田、ぶどう畑などのぬくもりのある風景や、その地に息づく工芸品の粋(すい)を味わう旅

2泊3日コース/冬(12月〜3月)

雪国の冬ならではの繊細な景色や、冬の愉しみを再発見する旅

「TRAIN SUITE 四季島」の使用車両・編成

編成

編成は、10両編成。


6両が客室、ラウンジとダイニングが各1両、両先頭車が展望車となります。

車両の製造

車両の製造は川崎重工業が7両(1〜4、8〜10号車)、総合車両製作所(J-TREC)が3両(5〜7号車)を担当し、前者がアルミ合金製、後者はステンレス鋼製です。

車両デザイン

デザインは、自然との調和をイメージ。

樹木や景色の流れといった有機的な題材を採用しています。


塗装はゴールドが基本、展望車の先端部分やラウンジカーの出入口ドア付近を黒で塗装しています。

車両形式

「TRAIN SUITE 四季島」に使用される車両は「E001形」です。


編成は10両。


1号車E001-1、2号車E001-2、3号車E001-3…10号車E001-10の順に1〜10までの通し番号となっています。


「E001形」では、電動車のモや付随車のサ、気動車のキといった記号が省略されています。


これについてJR東日本の関係者は、「四季島と同様の電気モーターと発電機+ディーゼルエンジンによるハイブリッド車両は、JR東日本としては他に投入の予定がない」ためEDC方式と混同誤認する可能性がないという理由です。

動力方式とMT比

E001形の動力は電動機による動力分散方式で、MT比は6M4Tです。


制御方式はEDC方式です。


EDC方式とは、電化区間ではパンタグラフから集電、非電化区間ではディーゼルエンジン+発電機による発電で、電化・非電化問わず運転ができ、2種類の動力をスムーズに切り替えられるシステムです。


電気方式は直流1,500V、交流20000V 50/60Hz、交流25000V 50Hzの4電源に対応しているため、北海道新幹線区間である青函トンネル内も自力走行できます。

主要装備

パンタグラフ…2、3号車と8、9号車にシングルアーム式を各1基搭載
主変圧器…2、9号車
主変換装置…1〜3号車と8〜10号車
モーター(主電動機)…1〜3号車と8〜10号車
補助電源装置…1、4、10号車
ディーゼルエンジン・発電機…1・10号車

保安装置

DS-ATC、PはATS-P、PsはATS-Ps、ATS-Dnを装備

そのほか

連結器は1・10号車の展望デッキ側には密着自動連結器、車端部側には密着連結器を装備、展望デッキ側を除いた車端部に転落防止用幌を装備しています。


台車は、先頭車がDT83、中間車がDT84。


1〜3号車と8〜10号車の台車は4軸とも駆動軸です。


台車には、車両の左右方向の揺れを抑えるフルアクティブサスペンションや上下方向の揺れを抑える上下ダンパを装備しています。


ヨーダンパは、中間車のみ装備です。

車両詳細

展望車(1・10号車/E001-1, 10)

先頭車となる1・10号車は、展望車で屋根部分まで大型の窓となっています。


フリースペース車のため、定員0名ですが、6名分の座席があります。


車両前部は床面を嵩上げしたハイデッカー構造で、先頭形状は正面前位が前方に突き出た独特の形状です。


前照灯はE353系と同じ縦位置に並び、ヘッドライトは下部に左右4つずつ、テールライトは上部に左右1つずつ備えています。


車両の後方部分には、EDCシステムや車内のサービス電源用のディーゼル発電機を床置き搭載した機械室や補助電源装置があります。


これらにくわえ、モーター(主電動機)などを備えているため、重量が1号車は64.1t、10号車は63.9tと異例の重さになっています。


1・10号車は乗客用の乗降口がないため、外部との行き来は他の車両からとなります。

スイート寝台車(2、3、4、8、9号車)

スイート個室が1両に3室ずつ設置されている。


定員は全車6名。


寝台側には客室用の大窓が3ヵ所、全室にシャワーとウォシュレットタイプのトイレ、洗面台が付きます。


通路側には小窓と長窓あわせて42枚あります。

2・3・8・9号車/E001-2, 3, 8, 9

2・3・8・9号車は屋根上にシングルアーム式パンタグラフを装備、電化区間走行時にはパンタグラフからの集電で走行できます。


2・9号車には交流区間に対応する変圧機器を搭載。


8号車には小型の非常口も備え、9号車のみパンタグラフ下に乗降口があります。

4号車/E001-4

4号車は、スイート車では唯一の付随車です。


3室のうち1室はバリアフリー対応の部屋となっており、乗降口横には車椅子マークが付いています。


1・10号車と同じく補助電源装置を備えています。

ラウンジカー(5号車/E001-5)

5号車はラウンジカーです。


ダブルデッカーに準ずる構造を採用、室内高を高くして開放感を出しています。


壁は穏やかな樹林のイメージし、調度品として東日本各地の工芸品があります。


車両中央の黒色部分には大型のエントラスドアがあります。


フリースペース車のため、定員0名となりますが、18名分の座席が用意されています。

ダイニングカー(6号車/E001-6)

6号車は食堂車です。


イメージ図では内装は和式調で、フロアを2段にして調理室はデラックススイート車側となっています。


イメージ図には、枕木方向の席と線路方向に向いた眺めを重視したと思われる席が描かれています。


この車両はダブルデッカー(2階建て)車ですが、1階部分は非公開です。


フリースペース車のため、定員0名となりますが、18名分の座席が用意されています。

デラックススイート寝台車(7号車/E001-7)

7号車はデラックススイート車です。


デラックススイートは、「四季島スイート」と「デラックススイート」の計2室が設置され、両部屋ともバスタブやウォシュレットタイプのトイレ、洗面台を備えています。


7号車には乗降口がなく、外部との行き来は他の車両からとなります。

定員4名。

四季島スイート

四季島スイートは、メゾネットタイプの客室。


四季島では最も最上級の客室です。


四季島スイートは一部がダブルデッキ構造となっており、1階が寝室、2階には畳が敷かれ掘りごたつ式のテーブルと椅子が2人分用意されています。

デラックススイート

デラックススイートは、フラットタイプの客室。


四季島では四季島スイートに次ぐ2番目に高額な客室となっています。


2階建て部分に一階部分のみ設けるという空間を贅沢に使った圧倒的開放感が売りの部屋です。


暖炉があります。